確定申告と通帳:コピーの要否と、1年分の入出金の整理
確定申告書に通帳のコピーを付ける決まりは、一般にはありません。それでも、事業所得などがある方には記帳と帳簿書類の保存が必要で、1年分の入出金を整理する場面は多くあります。通帳やPDFをカテゴリ付きの1つの表にして、収入と経費を確認する下調べに使えます。
明細書をここにドロップ
PDF、スキャン、スマホの写真、またはCSV、Excel、OFX、QIF、CAMT、MT940のエクスポートファイル
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2026年10月28日更新
確定申告で通帳のコピーは必要?
確定申告書を提出するときに、通帳のコピーの添付を求められることは、一般にはありません。申告書に添付する書類は、申告の種類や使う控除によって決まっています。自分のケースで何が必要かは、税務署や国税庁の案内、または税理士に確認してください。
ただし、通帳が不要というわけではありません。不動産所得、事業所得、山林所得のある方には、記帳と帳簿書類の保存が求められます。保存期間は書類の種類によって違います。国税庁のタックスアンサー No.2080に、白色申告の場合の記帳と保存の制度がまとめられています。また、税務調査になったときは、帳簿や関係書類とあわせて、預金の入出金が確認されることがあります。普段から通帳の記録をそろえておくと、慌てずに済みます。
1年分の通帳を整理する手順
- すべての口座を集める。 事業用の普通預金と貯蓄預金、事業で使ったクレジットカード、事業の支払いをした個人の口座やカードも含めます。年が明けた1月分の明細書も入れてください。締め日が1月の明細書には、12月の取引が入っています。
- まとめてアップロードする。 PDF、スキャン、通帳の写真、銀行のCSVに対応します。各明細書は、期首残高+入金−出金=期末残高になるかが確認されます。
- カテゴリを、申告に使う科目に合わせる。 個人事業主なら、青色申告決算書や収支内訳書の経費欄(租税公課、水道光熱費、旅費交通費、通信費、広告宣伝費、消耗品費、地代家賃、外注工賃など)の名前にしておくと、集計がそのまま使えます。
- 確認して直す。 違うカテゴリを直し、口座間の振替や事業主への貸借を分け、直した内容をルールにします。
- 対象の年を書き出す。 すべての明細書を選び、1月1日から12月31日(またはその年の対象期間)で絞って、1つのExcelにエクスポートします。
記帳していない通帳の取引を、確定申告用にまとめるには
記帳を後回しにしていると、確定申告の時期に慌てることになります。ATMや窓口で記帳すれば、未記帳の取引はまとめて印字されますが、取引が多いと複数の取引が1行に合算されて印字されることがあります(金融機関によって「合計記帳」などと呼ばれます)。その行の内訳は通帳からはわかりません。
内訳が必要なら、ネットバンキングの入出金明細(CSV)を先に保存してください。さかのぼれる期間は銀行と口座の種類で違い、たとえばゆうちょ銀行の通帳のある総合口座はWebで見られるのが最大2か月、三井住友銀行の紙の通帳の普通預金は最大25か月です。それより古い期間は、窓口で取引履歴を発行してもらう(ゆうちょ銀行では郵送で有料)か、通帳をスキャンして補います。手順はゆうちょ銀行と三井住友銀行のページ、スキャンのコツは通帳OCRでエクセルにをご覧ください。
経費の候補を明細から探す
1年分を取引先で並べ替えると、繰り返される支出が目立ちます。携帯電話や通信費、ソフトウェアやサーバー、家賃、水道光熱費、交通費といった費用です。次に、個人の口座やカードを見て、事業の支払いが混ざっていないかを確認します。見落としやすいので、一覧にして税理士に伝えるのが確実です。
自宅を事務所にしている場合の家賃や光熱費、通信費のように、事業と私用に分ける支出は、事業で使う割合に応じた家事按分が必要になることがあります。割合の決め方は税理士に確認してください。通帳に載るのは、支払ったという記録だけです。何のための支払いかは、領収書や請求書で補います。
収入でも経費でもない取引
- 口座間の振替とクレジットカード代金の引き落とし:どちらも収入や経費ではありません。カードの個々の利用が経費です
- 事業主貸・事業主借:事業用口座と個人のお金の行き来です
- 借入金:借りたお金は収入ではなく、元本の返済は経費ではありません。利息は経費になります
- 返金:もとの経費を減らすもので、収入ではありません
- 設備などの高額な購入:一度に経費にせず、減価償却が必要な場合があります。税理士に伝えてください
- 預金の利息:事業の収入とは別の扱いになる場合があります。「利息」のカテゴリに分けておき、扱いを確認してください
- 売上の入金:売上の記録や、支払調書・取引先の請求書と、おおむね合うことを確認します
確定申告で、通帳の残高が合わないとき
複式簿記で青色申告決算書の貸借対照表を作るなら、事業用口座の12月31日時点の預金残高は、通帳の同じ日の残高と一致している必要があります。合わないときは、取引が漏れているか、重複しているか、別の口座の取引が混ざっていることが多くあります。
残高チェックは、この原因探しに役立ちます。通帳や明細書の残高の推移が、最初に合わなくなる行がわかるので、そこを原本と見比べてください。会計ソフトで残高が合わないときも、同じ口座の明細書を同じ期間でアップロードして、会計ソフト側の取引と比べれば、足りない取引が見つかります。
税理士に渡すもの
1つの事業につき、カテゴリ付きの取引がすべて入ったExcelの「取引」シートと、カテゴリ別・月別の合計がある「集計」シートを渡します。元の明細書と、確認したい点(設備の購入、借入、自宅兼事務所の按分など)の短いメモも添えます。税理士は、合計を見てから、その裏の取引を確認できます。
会計ソフトを使っているなら、取り込み用のCSVも渡せます(通帳のデータ化と会計ソフトへの取り込み)。会計事務所側の作業については、通帳入力・記帳代行の効率化をご覧ください。この記事は一般的な整理のための情報で、税務の助言ではありません。控除の可否や金額は、税理士や税務署に確認してください。
費用はどのくらい?
取引のあるページだけが数えられ、表紙や白紙のページは数えられません。月に最大8ページの明細書なら、1年分は100ページのパック($12、有効期限なし)に収まります。残高が合わない明細書は無料です。料金をご覧ください。
よくある質問
確定申告で通帳のコピーは必要?
確定申告書に通帳のコピーを付ける決まりは、一般にはありません。ただし、事業所得などがある方は記帳と帳簿書類の保存が必要です。自分のケースは、税務署や税理士に確認してください。
記帳していない通帳の取引を確定申告用にまとめるには?
ATMや窓口で記帳し、合算された行はネットバンキングのCSVで内訳を補います。取れない古い期間は、通帳の写真をアップロードします。すべてをカテゴリ付きの1つのExcelにまとめられます。
経費の候補を明細から探すには?
すべての取引にカテゴリを付け、取引先やカテゴリで並べ替えて、繰り返される支出を探します。個人の口座やカードで払った事業の支出も確認し、領収書を残してください。
1年分の入出金をカテゴリ別に集計できる?
はい。Excelの集計シートに、カテゴリ別・月別の入金、出金、差引が出ます。1月1日から12月31日に絞って書き出せます。
確定申告で通帳の残高が合わないときは?
残高チェックで、残高の推移が最初に合わなくなる行を探し、原本の通帳と見比べます。複式簿記では、12月31日の預金残高が通帳と一致する必要があります。
税務署に通帳は見られる?
税務調査になったときは、帳簿や関係書類とあわせて預金の入出金を確認されることがあります。日ごろから通帳の記録をそろえておくと安心です。
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